”天空の茶畑”産ティーシードオイルについて

Dish wash(食器用洗剤)やHand wash(ハンドソープ)に、保湿剤として配合している「茶の実オイル(ティーシードオイル)」について。
茶の実(ティーシード)
  遡ること8か月前の2017年10月9日、 私はKomonsにふさわしい原料を探してマチュピチュにいました。   、、、正確には、“岐阜のマチュピチュ”です。 (https://www.itamiwake.com/travel/b-spot/gifu-machu-picchu/) ここは岐阜県の中西部、揖斐川町の上ケ流地区にある通称「天空の茶畑」と言われる場所。 KomonsのDish wash(食器用洗剤)やHand wash(ハンドソープ)に、保湿剤として配合している「茶の実オイル(ティーシードオイル)」はこの地域で作られています。   30年以上前から無農薬栽培を行ってきた上ケ流地区。 しかし、近年では高齢化から耕作放棄地が増えてしまっています。
手前が茶の実が生る耕作放棄された茶畑です
  お茶栽培では通常、葉っぱへ養分を回すために花が咲かないようにコントロールしながら育てます。 しかし、耕作放棄されたお茶畑では、当然ながら花は咲き放題。
実は椿科であるお茶の木には、自然状態だとこんなに綺麗な花が咲きます
  その花の時期が終わると、多くの茶の実(ティーシード)が生ります。
茶の実(ティーシード)
  これまでは高値で取引されるお茶の葉ばかりに目がとられ、捨て置かれてしまっていたこの茶の実。   じつはこの実からとれるオイルには、リノール酸や必須脂肪酸であるオレイン酸などが多く含まれ、高いエリモント効果(保湿効果)があることがわかってきました。
取り出した茶の実の種(お茶の木はツバキ科なので、種もツバキに似ています)
  Komonsの商品の試作品づくりを行いながら、全国各地の”日本ならでは”の良い素材を探し回っていた2017年の夏ごろ。   この岐阜を中心に、全国の耕作放棄の茶畑から茶の実オイルを生み出す活動をしている、㈱緑門の方々と出会いました。
”天空の茶畑”で茶の実の自然栽培を行う㈱緑門の方々
  無理をいって現地に訪問させていただいたのが、茶の実の収穫期である10月上旬。   現地に住んでいる緑門の山田さんの自宅に2泊させていただきながら、 実際に耕作放棄された茶畑で茶の実を摘む作業や、それを乾燥させ粉砕、そしてオイルを絞るところまで体験させていただきました。  
1週間ほど天日乾燥させた茶の実
加温せずゆっくり絞り出したティーシードオイル
  高いエモリエント効果を持つ茶の実の「成分」。   地域全体で30年も前から無農薬栽培を行ってきたことによる「安心感」。   そして、耕作放棄の茶畑で何十年も捨て置かれ眠っていた価値を再発見することで、”日本ならでは”のものを生み出そうとしている、その「ストーリー」に私自身が共感・ひとめぼれして「ぜひうちの商品に使わせてください!」とお願いしました。   ハンドソープはまだしも、食器用洗剤に保湿剤としてこのティーシードオイルを使うという考えは、最初は緑門の方にも驚かれましたが、熱意が通じたのかご協力していただくことができました。   そして完成したのが、KomonsのDish wash(食器用洗剤)「Don’t Look Back in Anger」と、Hand wash(ハンドソープ)「I can hear music」の2つです。  
Dish wash(食器用洗剤)「Don’t Look Back in Anger」
Hand wash(ハンドソープ)「I can hear music」
  こういった日本が誇る素材・原料や、そのストーリーを編み上げることで、Komonsの1つ1つの商品は成り立っています。   なのでKomonsは、その”日本らしさ”を直接日本全国、そして世界に伝えることで、それぞれの素晴らしい素材・原料を生み出す生産者にも微力ながら恩返ししていければと考えています。   「毎日使うからこそ、こだわりたい。」 その感覚を大事にして、Komonsはものづくりを続けていきます。

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